痲酔ヤスタカ獨言「駄樂」第蜂回「サンプル」(ウィルスダスト通信 「膿」  2002.04.20.VOL.9より)

「おいら何で生きてんだ?」

まあ生きてても良いけど、そろそろ肉体はいらないよな。
まだ何も成し遂げてないって言っても、何か成し遂げられるなんて、
烏滸がましく感じるしな。
生きてるのに理由なんてねえだろうけど、
死ぬことに理由なんてねえだろうけど、
まあ死ぬにはまだタリネエモノが多すぎるんだろうな。
産まれてきたからには死ぬんだろうしな。その内。
ところで
だいたい産まれたのか?憶えてないからな。
見てきたようなことも言えないし、
生きてるってのが証だって言われてもな。
生物学的にうんぬんなんて解るはずもねえし、あんまり学者も信用できねえしな。
だいたいから言って、おいらは人間なのか?
日本語話してるからって人間なのか?
まあいいやとりあえず人間じゃないことにしておこう。
どこかで間違って日本語憶えちゃった別生命体・・・あれ?
生物学的区分は学者の決め事だな。やめだ。やめ。
だいたい日本語自体も学者の決め事だよな。
くそったれルールだな。結局学者に支配されてるのか。学者ってのはそもそも何様だ。
何様でも良いけど、とりあえずおいらよりも社会に貢献してるんだな。
やっぱりおいらは何も成し遂げられやしないんだな。
それでいいけども。じゃあ・・・

「おいら何で生きてんだ?」

答えなんていらねえよ。過程だけで充分だ。