運動靴と赤い金魚

「今夜は何を食べようかな？」
なんて思いながら、のんびりと仕事してるのに「のんびり旅行でもしたいなあ」と思っている。
そんな日常が結構ありきたりだったりするし、筆者も例に漏れずそんなのんびりとした日を経験することも
あります。そりゃね。
そりゃ焦る日もありますが、のんびりとね。そんな日も確かにあるんです。
のんびり感が逆に焦りを煽り、歯車が噛み合わないことなんかあって、
「焦っちゃいかん」
なんて言い聞かせたりね。

「運動靴と赤い金魚」という本作は
のんびりとした生活の中の焦りを物語った作品であるように思うのです。
でも前述したのんびり感が逆に・・・といったイメージのものではなく、
あきらかにのんびりとした日常なのに実際其処で暮らす人々にとっては
もの凄い生活的な生存競争があるというもの。
時間の流れとは関係なく人間は生き物なんだから、生存競争は存在するのだという教え。
そんな匂いを放ってる作品なのかなと。
結局我々のような生活をしてる人間の苦労を知らない本作に登場する方々と同じように
我々もまた彼らのことは分からない。
それでもあえて思うのは（推測では）彼らは「のんびり旅行でもしたいなあ」とは
経済的な理由も含めあまり考えることはないのかもしれない。
でもこの苦しさから逃れようとしているのは同じなのかもしれないな。ってことですな。
逆に我々は彼らののんびり加減に憧れてしまうのかもしれない。
http://www.asmik-ace.com/ChildrenOfHeaven/Intro.html