▼江戸開府400年記念コラム「江戸ゲノム」(堕病原体処方箋 桟従肋號昭和七銃蜂年肋月朔日発行 より)

 私事で大変申し訳ないのですが、(のべつ私事だけど)来月遂に30歳にな
 ります。後輩のU-zan曰く
  「なんだか長い二十代だったんじゃない?あっと言う間とは言えないよ。」
 確かに言われる通りかも知れない。さて桟銃を前にして(関係ない)、「性」
 について考えてみました。「推するに“えろきゅん朗読会”の影響だろう?」
 という声が聞こえてきそうですが、確かに其れもある。しかし端を発している
 のは映画「散歩する惑星」なのです
  「性」と一言に括ってもセックスとかメイクラブだけではなく性差による全
 ての事象。そもそも“性差”という考え方が不得意はもとより基本的に差別全
 般が苦手なのです。差別により、「男なのだから」と不遇の扱いをされるなん
 てまっぴらゴメンなのですよ。ガキの頃から男性であるメリットを余り感じな
 かったのです。女の子に腕相撲負けるし、足が遅かったし、スポーツ面はから
 っきしだめ…だからでしょうか。
  「結局男として半端だから逃げようって言うんだろ?」
 仰る通り。不快だったのですよ。年を経るに従って、「男性は外で働き、女性
 は内で」という分業システムは崩壊の一途を辿り、男女雇用機会均等法とかで
 米國っぽくフェミニズムな社会になりました。「いいね楽だから」とのほほん
 と暮らしてきた痲酔。しかし女性はそんなに甘くはなく、当然お叱りを受ける
 機会も増えてきたのが現実…トホホ
  後輩の男爵芋が
  「機能が違うのだからしょうがない」
 と発言していました。
  「なるほどなあ…ちげえねえ。」
 生物学的に比較すれば雄雌機能に“差”がある。痲酔は理系出身者でありなが
 ら科学などどうでもいいのですが、合点がいきましたねえ。其れが“性差”の
 正体なのかと。言われてみれば女性の方が平均寿命も長いし、“羊のドリーち
 ゃん”の出現により、単体で子供をこさえられる可能性も出てきた。もしかし
 たら、我慢のきかない男性とは違い、女性はお腹の中に十月十日も抱えておけ
 るだけの忍耐があると言われればそうかもしれぬと思わざる終えない。でも其
 れって、「女性の方が強い」って感じるのは気のせいなのでしょうか?
  江戸の世には亭主関白が基本だった。時代物と言われる書物や技芸、作品で
 は亭主が威張っている。威張らないと保てないということを女性は知っていて、
 奉っていたのかも知れない。そういえば、過去には女性は戦争や労働に行って
 ない。此は亭主関白の結果なのかもしれない。昨今地図が読めない女とか耳に
 しますが、あれだって男が読みやすい様に作っているからであって、慣れれば
 読めるのかもしれない。男性社会で女性が生きにくい、というだけであってね。
 結局「弱い犬ほど良く吠える」ってのが亭主関白の正体で、其れを支えてきた
 のが女性の我慢強さであり、楽したい願望でありなのかもしれない。
  ラジオを聴いていたら「男はバラ巻き、女は選ぶ」との内容が聞こえて参り
 ました。生命体の基本的な本分が遺伝情報の伝播と仮定すると、雄は数多く種
 付けをこなす事により確率が上がる、という本能があるのだそうです。逆に雌
 としては抽象的だけれど“良い雄”を選択し、優良な生殖を行いたい。雄は雌
 に選出して貰えるように必死なわけですね。でも見方を変えると「雌の言いな
 り」になるってことなんでしょうかね?仮定すると先ほどからの疑問が解消さ
 れる。なるほど女性は秀逸です。まああくまで雄の痲酔が書いていることなの
 で、客観性はありませんが。