すてれお喫茶live in 渋谷NEST

すてれお喫茶のキーボードを勤め、蟲メンバーでもある三上氏には
内緒であるが実はわたしライブ開始時間にNESTに到着していた。
行ってみて初めて判ったのだが、すてれお喫茶の出演はオーラスであった。
時間間違えて恥ずかしかったわけではないのだが、
途中桟虚先生から電話を貰った時も20:00に到着したと弁解というか
虚言というかをした。どうしてなのか?自分でも判らない。
一人の時間が妙にもの悲しく、寂しげで、自分を憐れんだ結果なのかな?
自分でもよく判らない。ただなんとなく
「自分はそんなに時間を無駄にはしてないぞ!」
と言い聞かせていた様に思う。今となってはどうでもいいが・・・
19:00最初のバンドのライブを観た。
一応そのバンドの出演時間いっぱいネストを満喫し、
外に出た。
NESTは再入場可能なのである。
早速ぶらぶらした。渋谷の街をぶらつくのは久しぶりだ。
時々やるが、夜という時間帯を考えるとちょっと記憶にない。
桟虚先生のバンド厭赤iyacaのオールナイトライブ以来じゃないかね?
あれはまだ暑かったから、だいぶ時が経過している。
そもそも渋谷は苦手だ。
特に文化村通り、センター街界隈はほんとにね。まじで。
とりあえず本屋でも行くかな。
結局行くところなんてないのだ。
天下の渋谷ですらないのだ。ちなみに銀座にはあるのだが・・・
本屋には先日鑑賞したドッグヴィルの主演女優ニコールキッドマンさん表紙のCUTが山積みされており
何となく購入。
それでマクドナルドに駆け込み・・・別に渋谷は関係ない感じでしょ?
そうなのだ。例え渋谷であろうとわたしにとっては
現在時間待ちの身分であり、それは新幹線の時刻を待つ旅行者と変わらない。
マクドナルドに行った理由はたまごダブルマックが喰いたかっただけ。
何でも良かった。
ちなみにファーストフードは殆どファーストキッチン以外に行かない。
で、まあ読んで喰って、ドンキホーテに立ち寄り、
さあライブの時間になった。
もう21:00を廻った。
すてれお喫茶のライブは未だ始まっておらず、
その前に出演のキーボードの弾き語りの女性シンガーが演奏しておられた。
しかし、凄い客の数。なんとも羨ましい。
さて終わり、すてれお喫茶出演となったら、客は怒濤の如く引き上げ
おいおい勘定しなくても数が判る程度の客数になってしまった。
いやなんか嬉しいね。
なんか人が少ないと落ち着くし。
得した気分。ネストも好きだし。
実はすてれお喫茶のライブは二度目である。
以前鑑賞に来た折にはまだ結成したばかりであったのだが
それからだいぶ月日も経てしまった。
前回鑑賞に行った際に三上氏から、
「もうちょっと纏まったら、見に来て」
と云われ、あっという間に今日になってしまったというわけだ。
なんだかとっても良かった
わたしは常々此処でも書いてるが、音楽についてまるで知らない。
ガキの頃から音楽好きであるが、こういった趣向の音楽しか聴かない
というものがない。基準は生理的なものだけだ。
あとは少々ミュージシャンのパーソナリティをどこぞで見聞きして
そのライフスタイルや人生観に対する理解と共感がある程度である。
専門用語は判らないし、ジャンル分けも知らない。
音符がどうとか、Bメロが、とか楽器の名前すらよくはしらない。
だからまあ聴いて好きか嫌いかということだけだ。
しかし、そんなわたしもかつては芝居を志したこともあり、
その音楽が産み出す情景をイメージするという聴き方をしていることもある。
具体例は避けるが、その場所、状況を音楽によって彷彿とさせられることがあるのである。
すてれお喫茶はわたしにとってまさにその類のバンドである。
確かに三上本人も述べるように、パンチは薄い。
芸としての雑さが少ないので、素人のわたしでも演奏は巧いのだろうな
という感覚が残る。
その技術の高さ?からくる情緒のような、シンクロしているからこそ生まれる雰囲気が醸し出されている。
例えばとある温泉宿にいって、ビアホールかなんかで演奏しているジャズバンドが
特に気にはならないが、温泉地のビアホール独特の雰囲気に味付けしていることがある。
それに酷似している。
しかしすてれお喫茶にとって“その場所”が温泉宿ではないのである。
色々考えたが何処かは判らない。
でも温泉宿ではないのである。形式はおんなじだが
内容が違うと云っても判らないかなあ・・・とにかく場所が違う。
ソファに寝そべって、海外のお香なんぞアロマに炊いてあり、
ちょっと薄暗くて、雰囲気的には英国式リフレクソロジーみたいな、
だけど、あんなにいかがわしくなくて・・・
もしかしたら“その場所”こそが「すてれお喫茶」なのかもしれない。
すてれお喫茶 http://www.propaganda.jp/st/