モンティ・パイソン 人生狂騒曲

モンティ・パイソン 人生狂騒曲 [DVD]
ガキの頃から好きなのにさほどそれらに対する知識に乏しいものというのが私には多々ある。
文芸に関しては大人達にのせられ
カフカ、ドフトエフスキー、三島、安部公房坂口安吾だと騒ぐ嫌みなガキであったなと思い出される。
意味も分からず格好良さだけで、バロウズと騒いだのは高校生だったっけ?
しかし前述の作家先生について私は殆ど知識がない。
当然の如く作品自体は読んでは居たモノの大して知らない。
しかしそれは物事全般に云えることで頭も良くないし、
知っていることなど極僅かである
知らなくても充分暮らしていけるから、頭のいい人、知らないと明日お天道様が昇らない人だけ知ればいいのではないかと思っている。
さて本作のモンティパイソンもそうである
それどころか、ドリフターズクレイジーキャッツもサタデーナイトライブも、エドサリバンショーも、ウディアレンも殆ど知らない。
その作品を多少見聞きし、関連書籍を若干見ただけ。
そして年齢的には成人になり、様々なモノに飽きて
それでもなお興味を持ちながら全く知識を得ようとしないというだけだ。
その言い訳として作品をバックヤードを気にせず素直に感じ取りたいと曰う下品・・・
それでもなお私の中で心に残り、面白いと思っているのが落語であったり、勿論モンティパイソンだったりする。
それも内容や形式について誰かに説明する必要もないから
考えたりはしない。
笑えればいいし、時に息詰まった人生にスパイスを与えてくれるだけでいい。
さて本作は単純に言ってコントを数本ある流れに従って映画という形式で埋めていった作品。
そのある流れとは“人生とはなんじゃいな”ってなもんだ。
私のような若輩者は人生なんざ解らない。
そもそも人生なんて解らないもんだろうし、
生きる意味なんざ無いんではないかとさえ思う。
単に生きればいいし、それで駄目なら“生きる”こと自体を目的とすればいいし、という程度。
だと考えると割とスッキリする。
まあ資本論とかメディア論とかが解る頭のいい連中や
お偉いさんが考えればいいことだし、知らぬ存ぜぬで逃げおうそうという情けなさ売りの痲酔としては
駄目人間ばんざーい、まんせーってなもんだ。
しかし本作じゃあ人生を莫迦にし笑ってみたらどうか
というある種の開放プログラムを構築しようとなっている。
人間社会には言っては成らないことや
我慢していることが沢山あり、そいつをまあ偶にはぶっちゃけて楽になりましょうやってなことのようだ。
こちとらそれすら解らないがね。
それを情けないとすら気がつかない下品である。
ちょいと自慢しているみたいに見えるかも知れないが、
卑屈じゃないだけましだとまたはずべき行為の上塗りだ。
実際には違う!何だか急に断言するね。
其れすら満たない。
業の肯定にもなってない。
業の放置かね。
つまり生きてりゃ良いよってこと?
いやいや生きてるしかない?
其れも違う。
生きるって事だろう。
生きるのだろう。それだけなんだろう。
ああ、解んないから、面白いし、いいや。
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