オッホ「今、逃げる」THEATER TOPS

何だかトップスは好きな喫茶店だけど、最近あんまり足を運んでない。
で、まあ上階の劇場というと観劇の記憶すら殆どない。
パルテノンナコが出演するというので、
最近芝居をよく観てるからあんまり気乗りはしなかったが
加納先生も行くというのでまあ行った。
芝居を最近よく行くと書いたが、
昨今の小劇場の芝居は私の見る限りにおいて
15年ほど前の小劇場ブームから比べると
ハイスパートなつかこうへいさんのような芝居以前のスタイルよりも、
つまり私が子供の頃に観た如くのアナクロ的なジャンルを
技術的に向上させた上で、現代にフィットさせる感じが多い気がする。
テーマがあり、ストーリーがあり、といった私の学生時代には古くさいという評価が大半を占めたジャンルがもてはやされているのだろうか?
テーマなんといっても、これだけオリジナル至上状態の日本で共感は薄くなり、ストーリーよりも突発的なアドリブがもてはやされた時代は過ぎてしまいアナクロが脚光を浴びているのはどのジャンルにも云えることか。
「古くてもいいものはいいよ」
と言えば聞こえは良いが現代に対するリアリティから逃げ出す風習が強く芝居を作り物として伝統芸能として封印しようと言う流れかね?まあいいや。
現代にフィットできない弁解のようにも見えるが
まだ現代人にもアナクロはアナクロのままのがいいという感覚が残っているという現れで在るとも云える。
この度の作品はそういう意味において現代を感じさせようと頑張る様が見て取れた。
さて我らがパルテノンナコ。
このたびは彼女の人生そのまんまを描いた如くの役柄であった。
パルテノン曰く
「今回は悪女です」
と言っていたが、それは彼女にとっての悪女を描いているとは思えなかった。
何というか悪女というキュートさを表現しているように感じたのだ。
よく考えれば悪女ってキュートである。
まあいいや。
今回のパルテノンは実にキュートだったなあ。
いつもの役は綺麗な役でどうもコスプレに近い感じがした。
今回はヴィジュアルこそコスプレであったが実に人間的で内容は反対だった。
私の考え得るパルテノンの可愛さがふんだんに詰まった芝居だった。
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