東京タワー

東京タワー プレミアム・エディション [DVD]
私は東京生まれだから
どうしても故郷として「Tokyo」という都市に愛着がある
その愛着は20代に静岡在住時に覚醒したという記憶もある。
東京は大都市だ。
しかしここまで大きくなったのは東京以外から来られた方々の
望んだ姿で
実際に地の人間は世界中どこにでもある感覚を備えているから
村社会は消えては居ない。
地域性を重んじているだろう。
そこが薄まって見えるのが所謂首都の宿命
恐らくバグダットも平壌も同様だと思う。
私の感慨や愛着は東京という名称もそうだ。
江戸から東京になったことは歴史の教科書でしか知らないけれど
この年になると江戸よりも東京に愛着を持っている
知らない者にとって江戸はちょっと背伸びした姿で
本来の東京の方がかっこつけがなくしっくり行く
解りにくいかな?
そのシンボルといえば、
私にとっては秋葉原より銀座であり
六本木ヒルズや浅草寺より
東京タワーであり、なのである。
その東京タワーもリリーさんよりも江国さん。
小津さんのはちと背伸びしすぎな感じなのだ。
東京オリンピックという映画でもまだ背伸び
ロストイントランスレーションは若い
ということで江国様の東京タワー
この映画も小説も東京タワーはそれほど重要ではなさそうだ
タイトルになっているから重要なんだろうけど
東京タワーは私にとっても日常の風景で
浮世離れした観光地ではない。
ただあの何ともいえない美しさが際立った映画だ。
日常的な風景の一角にある東京タワーがそういえば
私にはいつでも美しい。
「ALWAYS三丁目の夕日」の東京タワーも美しかったな。
でもあれではやはり背伸びな東京タワーなのだ
私にとって東京タワーは江国版。
映画の内容はこのさえどうでもいい
失礼を承知で。
だけど私にとって愛着のある東京タワーはあれだ。
朱色に染まった光化学スモッグな空に佇む美しいフォルム
それが私とって愛着のある東京でありTokyoだ