dice(十人十色)

燦燦と降り注ぐ陽光と過剰とも言えるほどの栄養、
それに加えて水分・・・そんな温室の中で
樹木は高く高く成長を遂げる。
その枝振は見事で見るものを虜にし、
まさにマクロと言った面持だ。
しかし残念ながら彼は痩せすぎている。
今後太い幹になると僕は信じている。

片やジメっとした日の目をみない湿地帯に
生息する植物。背は低く、やや陰湿な雰囲気。
枝振にもなんの特徴もない。
しかしその丸々とした幹には人を安心させる
何かがある。太陽に当ててみよう。

全ては振ってみなくてはわからない。
幾つが出ても、いいんじゃない?
何歩進んでもいいんじゃないか?
この双六に決まったゴールは無いんだし、
振出に戻ったって、
比較する事じゃ無いだろう。
求めてしまうけど、
自分に期待しちゃうけど、
欲しいものが目の前にあれば、
その骰子の目は何度でも変えられる。
何回でも投げなおせる。
六つの数字は枝振は変わって来るが
それだけじゃないでしょう。

とにかく次はあんたの番だから
さあ気楽に投げてみたら。
骰子ならそこにあるじゃない。