マルコヴィッチの穴

マルコヴィッチの穴 DTSコレクターズエディション [DVD]
本作うんぬんの前に「痲酔ヤスタカ」の人生に最大のミステイクを発見した。

「あ!」

って気が付いた。あまりにも突然に。
であるからまあ、これを読んでる皆様には申し訳ないのですが
もはや映画どころではない。アハハ・・・(笑い事じゃない)

しっしかっし!
(しかしでもなんでもないのだけど)

本作には救いが幾つかあった。

あるしがない男が就職する。彼は人形遣い。
就職した先は変わった場所で家賃の安さから、中二階に存在して、
かがんで歩かなければならないし、
エレベーターもちょっとした工夫をしないとその階に止まることもままならない。
彼は妻帯者でありながら、同僚の美人に目配せするが相手にもされない。
いらいらして仕事をしてると、不思議な会社の中に穴を発見する。
穴に入ると有名な俳優であるジョン・マルコビッチの脳内にダイブ出来る。
とそんな内容なんですが、あくまで筆者的救いを中心に展開を進めていきます。

其の1、マルコヴィッチである理由がなかった。

ジョン・マルコヴィッチを選んだ理由は賢明なる方は理解できているようですが、
どうもはっきりしない。その中途半端っぷりとかがいいのかなあ・・・
実際どの辺にカテゴライズされてる俳優さんなんでしょうか?すいません無知で。
確か「女優マルキーズ」とかに出演してたよなあ。推測の域を脱しないけど、
シリアスで玄人受けしそうな俳優さんなんですかね?だとすると、そのギャップ?
でももっとあってる人がいそうだけども。まあいいか。

でも逆にマルコヴィッチじゃなくてもいいと仮定すると、筆者的には面白いんです。
偶然にもマルコヴィッチだったってのはどうも擽られる。
私生活が見えないからね。私生活の想像できない人になれるってのは可笑しい。

其の2、男性という性別が持つ意味あい。

あくまで筆者の身辺レベルでは
「男尊女卑」っていうシステムの中で実際は「女性上位」って気がしてるんですね。
大変憤ってるんです筆者はね。
「男なんだから」とか「男のくせに」とか
といわれてるのに
「女なんだから」とか「女のくせに」とか
言いづらい状況なんですよ。
言いたいってわけではなくてね。

「男なんだから女性に優しいのは当たり前だ。」

何か儚いなあ。これほどまで男性という存在の儚さを描いた作品を筆者は知らない。
結局全て生命体は女性から生まれるわけですし、そういう意味では張り合う前から
敗北は確実。男性はあくまできっかけに過ぎないのは羊のドリーちゃんとかで立証済みなんでしょ?
(また大して知らない事書いちゃった)
本作のマルコヴィッチに宿るという設定もどうもその辺のきな臭さが漂うよなあ。
男はさ。なんでもいいのよ。きっかけだけだからさ。みたいなね。
女性に好かれてるから、男性は生き延びてるのかも知れないですがね(涙)。

3、快楽

潮来状態のマルコヴィッチの中身が誰であるかによって、
快楽ってのは変わってこないモノなのかな?
本作では違っている様な感じだけれど、
外見からくる性的興奮を中身の人間によって相乗しているのみですよね。
基本的に主演の男に美人は興味がなさそうなのに、
マルコヴィッチの外見なら愛せる様な感じを出してる。

結局人間なんて所詮外見に勝るもの無しって事が言いたいのかな。
それとも
本当は主演の男も許容範囲ではあるって事なのかな。

どちらにせよ。女性に好かれてなんぼの男性って事なんですかね?

とまあ最後まで見た人には分かると思うんですけど、
状況説明とそれに纏わる諸問題、で、更に・・・そこまで描いて、意見(結論)づけまでやってる本作は
やはり秀逸なんでしょうね。←ここで「あ!」というわけなのです(涙)。
http://mal-ana.asmik-ace.co.jp/index2.shtml