うつつ

うつつ [DVD]
先日行われたFIFAワールドカップで見られた日本人の愛国心ってはっきりいって
頭上にクエスチョンマークが着いたんですね。
だってね。かなり昔の話しですよね。あの感覚。
日の丸最上論とまではいかないまでも過剰な愛国心。
実際は愛国心ってよりも、何か盛り上がってるし、のっておけ!
じゃあついでに日本代表頑張れ!という具合なんでしょうけども。
異常なサッカーフィーバー。「ドーハの悲劇」が影響したもんじゃないでしょ?これは。

筆者は何を隠そう小学生のころからのサッカーファン。
かなり昔からW杯を見ていたんですね。語ることは何もないですが、
中継が夜中に放映されていて、睡魔との激しい格闘を記憶しております。
だから、W杯が日本で開催されるなんざ、ぐっとくることこの上ないのです。
にもかかわらずあの熱狂振りに、冷めていたってのが現実でして・・・
あんなにフィーバーされたらねえ。

海外のサッカーの放送とか見てると、フーリガンが暴れただ、
銃で射殺されるは、どうも「サッカー熱」という奴に脅かされている人が多くて
驚いちゃうわけなんです。世界で最も選手人口の多いスポーツだからしょうがない
・・・いやいやちょっと待ってくださいよ。いくらなんでも穏やかじゃない。
日本の場合はそこまでじゃないから、まあいいだろう・・・悪いって言ってるんじゃないんです。
ただなんというか、
「穏やかじゃないねえ」
キセルなんぞふかして(そんな人は少ないでしょうが)静かにってのが日本っぽいじゃないですか?
江戸っ子は火事すら花なんて表現した程ですからね。それでいいんじゃないでしょうか?

するっていと本作はせせこましくて好きです。
筆者が感じたのは「日本版アイズワイドシャット」。残念なのはオリジナルよりもずっと事件性がある。
そこいら辺はトム・クルーズ氏と佐藤浩市さんの違いでしょうか?
(なんかやりそうな人とやらなそうな人という個人的な偏見ですが)

ある幸せに暮らす一般的な夫婦。旦那は時折出張に出かける。
ある日出張と嫁に知らせていたにも関わらず、会社側の移行で取りやめになり、仕方なく家に戻る。
その日は大雨。仕方なくずぶ濡れになって帰ろうとするや、一人の和服美人が傘に入れてくれるという。
ありがたく、傘に入り、ちょっとエッチな気分になってくるとその女性何故だか自宅まで送ってくれる。
あれあれ、ご近所さんなんですねと鼻の下を伸ばしていると、実はそうではなく、旦那さんに用事があるとのこと。
伺っていると和服美人が仰るに「内の旦那と貴方の奥さんは蜜月の時を過ごしているんです。」
突然のカミングアウトに焦りを隠しきれず、和服美人に誘われるままに肉体関係に走る旦那。
心をすっかり奪われた旦那は和服美人の差し金で内助の功殺害計画に乗りだし、遂行。
保険金が転がり込む。だがしかし、和服美人の言ってることは全くのデマで、実は嫁も向こうの旦那に
同じ計画を刷り込まれていたことを知る。全ては和服美人の店の資金を手に入れるための戦略であり・・・

とまあこんな感じの話しなんですけど。
W杯が社会現象になってる事よりも充分興味深い作品でありました。
オーレよりもうつつ・・・・
http://www.eiga-portal.com/movie/ututu/01.shtml