青い春

青い春 [DVD]
その日シネマライズでの上映は「青い春」と「ピンポン」だった。
まさに松本大洋祭といった様相。

しかし漫画が原作の映画というのはちょっと気の毒に思う。
漫画というのは決まって長編だから、2時間弱に纏めると
どうしてもダイジェスト版のような作りになってしまうでしょ?

「幸せなら手を叩こう」

と坂本九さんが歌っていた頃まさかこんな使われ方するとは思ってなかっただろう。
幸せというのはそういうものなのかもしれない。
手を叩きすぎたら、手放さなければならないものなのかもしれない。

屋上で、柵の向こう側、に立ち、背中を外に向けながら柵を両手で掴む。
数字を読み上げ、合図と同時に「手を叩く」。読み上げた数字の回数「手を叩く」。
回数はどんどん増えていき、一番「手を叩く」回数が多い奴が番長になれるという。
そんな度胸試しに勝利した松田龍平さんがお見事番長に就任。
様々な人間模様が渦巻く中、松田氏と親友との間にぎくしゃくする。
つまり親友が松田氏が番長に就任したことで自分を蔑んで見ていると思い始めるわけだ。
そしてぐれた?親友は一大決心の元、「手を叩く」。番長よりもたくさん。

「幸せなら手を叩こう」

手を叩くことで幸せは獲られただろう。でも幸せだったから手を叩いたのではないと思う。
手を叩けば幸せはやってくるかもしれない。そんな願望から人は「手を叩く」
筆者はそんな気がした。