お江戸両国亭2月23日(日)

両国の本所警察署の隣
京葉道路清澄通りの交わった辺りに
お江戸両国亭というところがございます
http://www1.odn.ne.jp/engeijou/ryougoku.html
昨日おいらの大学時代の先輩たていしまさし氏が
いよいよデビューいたしました。

たていし氏との付き合いももう十年。
もともとは静岡は焼津の生まれですが
当時まだ二十歳とは思えない程のルックスで
実にぐっと来たもので御座います。
所謂いつもこのコラムのテーマであるネヲトキヲ
ではなく所謂ディープ東京を思わせる情緒がある。
その情緒がどうも年々年を重ねる毎に色が濃くなって、
痲酔が大好きな幻の名盤解放同盟的に言うと
「イイ顔」という状態になりうる可能性の秘めた
人間だと思うのですね。

少なくともJR山手線の円の左側は痲酔的にぐっと来ない。
池袋より手前大塚でギリギリ、巣鴨は行ける。
作家池波正太郎さんの名作「鬼平犯科帳」なんか読んでると
池上とか三田とかは江戸じゃないような事が書いてある。
なるほど、というわけで下は新橋まで。
巣鴨から新橋までの山手線の4分の一円に集約される「イイ顔」
奥歯に挟まったかすを取る表情がついつい笑顔に見えてしまうデープ東京な顔。
そんな素質のある男なのですね。

たていし氏が東京に出てきて最初に選んだ住まいは
荒川区は西日暮里。
痲酔の希望通りの町ですなあ。感激ですね。

上京時渋谷だの下北だのを拠点に活動してる頃は
何だかしっくりこなかった。
でも、
その後中野をへて遂に来ました両国。
両国っての所は
やはり江戸です。とにもかくにも江戸で一番栄えていた町ですからね。
今や国技館、江戸東京博物館など情緒ばかりです。
勿論ビルは数多いですが
ここはネオトキヲでは堪能できないディープな東京が残っている。

たていし氏は月に一回最終日曜日18:00からの
寄席に登場します。
ネタはたていし氏に任せるとしますが、
あの佇まいはいいですよ。
あそこだから生きるってモノです。

これからもそいつを楽しみに生きていこっと。

つうわけでぐっと来すぎて言葉に詰まったので
今日はここまで。
補足
痲酔が会場入りすると講壇の公演。
ご老婦、いきなり二回叩く。
なんだと思ったら「これで二年過ぎたって事なんですね」
と説明。
しかも色々と話しの能書きを始め、
ほんとは今日やったのよりもこっちのが面白いと。
次回はこれをやるかもしれないとまことしやかな予告編。
次に出てこられた方はハンカチ芸。隠し芸協会の方だとか。
途中のジングルが懐かしいんだか、何だかぐっとくる感じ。
続いて今流行の漫談の方を挟んで、我らがたていしまさし登場
物まね。テリー伊藤大沢悠里らの人まねからやがて電車の真似
この日一番の盛り上がり。わー!
いか八郎ショー。
映画俳優いか八郎さんの講演会。
先日レンタルヴィデヲ開始された三池監督の
「桃源郷の人々」
にご出演のいかさん。公演中なのに痲酔と憂斬に
色々話しかけてくれる。確かにおいら達浮いてるかもな。
周囲はなぎら健壱さんを薄くしたような感じの方々ばかり
おいら達二人は明らかに浮いてるし、突っ込みどころ満載の
おいしい奴らみたいです(ご出演の芸人さんたちにとって)
いかさんの素晴らしい体験談に基づいたお話しを伺った後
この日痲酔が一番良かったと思った「ありがとさんた」さん
この方も漫談の方なんですが、ここ最近じゃ何処に売ってるんだろ
ってな背広と眼鏡。全体の雰囲気は浪速のモーツアルト仕様。
話しも素晴らしく客に媚びず、この日一番舞台上で完成された芸でした。
江戸や両国の素晴らしさをしかと表現なさっておりました。
そしていよいよ真打ちの登場。
もともと落語家らしいですが所謂剣術。
ガマの油を熱演。またもおいら達は色々と突っ込まれ
憂斬が綺麗なお姉ちゃんという理由で舞台に上げられる。
師匠に
「男の方は大したこと無いな」
と言われる。すいませんね。
さてと、気を取り直して師匠大張り切りで
自分の腕を舞台上で切り刻み血がたれて、ガマの油でも血は止まらず。
外に出ると、憂斬はスカウトされてまして、痲酔はいか先生とやや談義。
貴重な時間をありがとうございます
と濃い時間を過ごし、たていし氏と両国の街に繰り出したのでありました。