「志らくのぴん」スペシャル立川志らく独演会シネマ落語「E.T.」

落語といえば、上記しましたが「「志らくのぴん」スペシャル立川志らく独演会に
足を運びました。
毎月渋谷クロスタワーホールで行われている「志らくのぴん」は年に一回銀座の
中央会館でスペシャルとして独演会がある。立川志らくさんと言えば「シネマ落語」
でお馴染みです。「シネマ落語」を知らない方の為に少し説明します。
痲酔の説明では分からないという方は是非一度足をお運びください。
シネマ落語とは洋画を落語として語るというシンプルなものです。
例えば「スピード」というキアヌリーブス主演のメジャー映画。
ギャングがバスジャックして、バスが暴走。という設定の作品ですが、
これがシネマ落語だとギャングは忍者に変わり、バスは籠になり、籠が暴走する。
といった感じなのです。
会の前半に古典落語を2〜3席やって、その古典落語に登場する人物がシネマ落語で
活躍するといった演出なのです。
で、今回のシネマ落語は「E.T.」。とてもいい出来でした。前半の古典落語が志らくさん
の十八番「子別れ」だったのもあり、かなりいい人情噺にしあがっていました。内容は
鞍馬山に食糧が減ってきたので天狗の親子が田畑を襲撃。するとそこに旨そうな鍋焼き
饂飩が放置されている。罠ではないかと親天狗は疑念を持ちますが、
子天狗はそれどころじゃない。腹が減ってます。食べ始める。
するっていと、当然お百姓さん達が出てきて、親天狗は葉団扇で空高く舞い上がり
逃げることに成功しますが子天狗は逃げ遅れて、走る走る走る。とある長屋の片隅の
空き家に紛れ込む。それを偶然にも近所の母子家庭の子供きんぼうが発見して、
仲良しになる。子天狗を見せ物小屋に売り渡そうとする悪い大人に見つからないように、
近所の金持ちの兄妹と協力して天狗を逃がす。
今回の落語会で一番驚いたのがゲストにあの歌姫「二葉あき子」さんが出てこられた事。
二葉さんは御年89歳だそうなんですが、やはりご高齢もあり、手を借りないと歩くのも
おっくうな雰囲気。でも、唄をご披露くださるとダンスまで踊り、足も速い。
凄いですなあ。唄を歌い始めると、生気が蘇ってくる。
もの凄いパワーです。そして歌い始めると何だか古き良きフランスに憧れていた東京の姿
がそこかしこに見えるようなのです。思わず目頭が熱くなりました。東京にはまだまだ
これだけ沢山の文化がそこかしこ点在していて情緒が溢れている。凄いですねえ。
23日にアクアラインに乗ったのですが、東京湾を真っ直ぐに突き抜ける道にも
このパワーが眠ってるんだなあ。
「男山」が短編アニメーションを逃そうと、
このパワーを戦争やってるあの國になんて分かってたまるか(失言)
とまあ文化情緒に長けた東京ではももっともっと凄いものがあるわけです。