CUBE
前夜に取り上げた“バニラスカイ”の後に鑑賞ると、瞳がリンクしてくる。
いきなり余談で申し訳ないが、試してみて欲しい。
内容というか設定が被っている。両作とも閉鎖空間からの脱出だ。
SFにおけるインナースペースもアウタースペースも結局何か括られた世界のお話。
肉体を宇宙とするか、黙視したことない宇宙を想像するかの違い。
見たことないものはとかく気になる。
どうせ「其処に居る」理由などない、と考えるのもありだし、
実は“ある”というのも可能だとは思う。
全ての物質・物体は原子で出来ている。原子同士は引力などの様々な関係を持っていて、
影響しあっている…なんて科学的な説明により、全ては影響されあっている、
というのも可能だろう。
だから天体の巡りで運勢を占うことも、科学的には“あり”なのかもしれない。
独裁者が存在する國を民主主義、社会主義などの、民主政治国はこぞって批判する、
事も可能だろう。独裁者に洗脳されてるだとか、情報公開がない、など言えることは幾つもあるだろう。
其れも可能だ。
何処かで“思考停止”を余儀なくされている、という話でもある。
何処で“思考停止”することが己のバランスを崩さない流れかという…これも治安がいい、
経済的に恵まれた國に生まれた者だけが言えることなのかもしれない。
“思考停止”や断言など恐らくは出来まい。でもしないとわけがわからなくなってしまう。
いやわからない方が正常だと言えるかもしれない。分かるはずがない。
本作は立方体状の部屋が数多積み重なり、構築された建造物にどういうわけか、
閉じこめられた人間が脱出する物語だ。ストーリーはそれだけ。設定もそれだけ。
つまり「わけがわからない」。
でも「わけがわからない」のは当然なのかもしれない。
単に「わけがわからなそうなもの」を批判してるだけに過ぎないし、
生活して生きていくためには「四の五の言ってられない」から
“思考停止”してるんだろうと思う。
揶揄してるのか?そんなもんだと楽にしてくれてるのか?はたしてどっちだろう?
揶揄してるなら人間は恐い。
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