シアターキューブリック「葡萄酒いろのミストラル」

というわけで新宿へ移動。
これまた二人で旗揚げ以来足を運んでいるシアターキューブリック
この度10回目の公演だから5年も見つづけているのか・・・
しかもこのたびの作品は再演である。
前回つまり再演になる前、初演の時よこかわさん大絶賛であった本作
痲酔はどうも受け付けなかった。
厭だというのではない。何となくついて行きにくかった。
本作は所謂宮沢賢治モノなのである。
宮沢賢治さんが嫌いなわけではない。
アメニモマケズは好きである。
しかしどうも宮沢賢治さんを取り上げた作品はどうも何というか
アメニモマケズな宮沢氏の魅力が見えてこないモノが多い気がする
どうも持ち上げてばかりいて、ファンタジーを無理に強調している様な気がして成らない。
宮沢氏を先生化させている様に感じられていやなのである。
確かに先生には違いないが、アメニモマケズと先生はどうしても
ギャップを感じてしまう。
宮沢氏自身が先生と呼ばれることをそれほど良く思っていたとは到底思いがたい。
初演はそこら辺が見えて生理的に着いていけなかった。
しかし今回其の部位は払拭されているように感じた。
だからまあ良かったのだが、シアターキューブリックは俳優のエネルギーや技芸が旨いので
何というか、逆にアメニモマケズが出ずらい様に思えてしまう。
いつもよりも数段演技の迫力があったのに
どうして人間くささが消えてしまったのか?
私の主観ではあるが・・・
本作は動物が主役なのである。
しかし、人間と動物にあまり分け隔てがない。
動物が見る人間の素敵なところは盛り込まれているが
駄目なところが見えてこない。人間は駄目であるから素晴らしいと思うのに。
あれれ・・・やっぱり私の主観だね。これは・・・アハハ
笑って誤魔化します。
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