『えろきゅん』の朗読&トーク Whim Tokyo@Club Shampoo(Yaffa Cafe)

新宿で最終の埼京線に乗り込み、カラポロピレンと合流し、恵比寿で地下鉄日比谷線に乗り換え
さあさ六本木。
昼間の六本木はしばしば行く処でも夜はちと勝手が違う。不慣れである。
しかしよくよく考えてみれば、大江戸線に乗れば良かったと早くも自戒
先が思いやられる。
ちょいと雨交じりで、上空は霧がかかっているから、何とも六本木ヒルズがいい感じだ。
世紀末はもう終わってしまったけど、終末感が出ている。
夜霧に滲んでしまった絵画の如くだ。
今宵日本一のエロ短歌女優川上史津子さんが自著を朗読する会が行われるカフェ
終末だけクラブに転身する処の所在は確認した。
まだ出演まで時間があるし、カラポロピレンと談笑しながらぽえKを待つとするか・・・
そこでタイミング良くぽえKから電話。
「最終乗り遅れたので今日は辞めときます」
とのこと。あんまり悪びれもなくドタキャンするから、こっちも受け入れそうになる。
己に鞭を入れ、6歳年下の大学の後輩に当たるぽえKを電話越しに叱る。
当然空回りで、あっさり電話は切られる・・・
「バイクでそっちに向かうにしても出先なので一回帰ってから電話します。」
とぽえK。当然ベルは鳴らずじまい・・・
雨だし、まあどうせ今入場したって、料金は一緒だから、会場に足を踏み入れた。
明らかに浮いている・・・おいらじゃなくてカラポロピレンが・・・
六本木だし、クラブだし、人種すら・・・いやいや生命体としての異種感を漂わせるカラポロピレン。
羨ましい。此奴美味しいな・・・
おいらと言えば中途半端。溶け込めては居ないだろうけど、それほどではない。
下町生まれが泣くね。もっと下町風情を身につけたいもんだ。
で、まあそんなこんなでセレブ?っぽい会合に参加させられた半端な下町っ子の私と
異種生命体のカラポロピレンは人間観察を始める。
何だか日本ってこんな国だったっけ?ってなもの。
何か異国に足を踏み入れた感じ。
でもおいらクラブとか偶に行くし、驚くことはないのだが、カラポロピレンが違和感を出しているのか?
重ね重ね美味しい奴め。
カラポロピレンを見たことがない人が多いと思うから書くけど
カラポロピレンはなんというか霰ちゃんみたいなヴィジュアルの奴だ。
背も低い。霰ちゃんというのは・・・ドクタースランプだ。
則巻せんべいの妹、作品、アンドロイド・・・
まあこのさえその辺はいいか。
とそんな中チンザノロッソ片手にウロウロするお二方。
当然カラポロピレンはチンザノロッソではない。
そこに気を遣って、川上さん来訪。
電話してくれていたらしいが、あたしゃ異空間に夢中で気がつかなかった。
いよいよ朗読会。
踊り狂うわけでもなく、呑んで盛り上がるわけでもないのに
そこそこな雰囲気を醸し出す場内。微妙な空気だけど。
それらを定番のクラブミュージックでオブラートに包み、無味無臭な空間。
音楽が突然止まる。川上嬢の丁寧なご挨拶により、メインステージのあるゾーンに参加者集まる。
あたしも前の方に陣取って、地べたに座る。
クラブのDJブースの前に車座する若者達ってなこれまた痛快。
みんな おされ だから尚のこと・・・
いよいよ始まったが、何つうかね、クラブのマイクロフォンで喋るからやっぱり 
はうっちゃうし
エコーがきつい。風呂場にしちゃ、照明がきつい。
ラクーアにしては寒いときてる。
突然だが昔明治の御世にはメディアが少なかった。
当然TVなんざないし、文盲が多いから活字媒体も盛んではない。
とまあそんなことあたしが書く必要ないんだが、そうであったようだ。
そんな折、当時の文豪達は自著の宣伝のため、語りというかをやった様子だ。
私が想像するに、現在で言うワークショップのようなものか?
単に朗読会ではなかったであろう。
小説を一部朗読して興味を持って貰うという手法はあっただろうが、
本を売るため
己の世界観を理解して貰うための講演会のようなものを開いていたと聞く。
当然巧い人も居たろうし、へたな人もあったことであろうが、
そういった催しが盛んだったらしい。
それが昭和を経て、メディアに全面的に頼った宣伝だけではなく
こういった興行で言えば天売的な要素を用いたワークショップ形式の広報活動は面白い。
それをクラブでやろうってんだからお見それする。
川上さんはカフェでもやる。女優だから芝居でも宣伝してる。
そのバイタリティは恐れ入った。
まあその辺は私が感心してるだけで、こんなところに書くこともないか・・・
そのバイタリティに触れ、ちとモチベーションも上がり、朝を迎えた。
オールナイトイベントなんざ
最近まるで行く気にならなかった。体力的にね。
でも朝まで持ったのはそのバイタリティであろうな。
川上さんは恐らく今日も戦っているんだろうな。
挑戦し続け、ぶつかって、それでもまだ挑戦を辞めない。
勿論私生活もオフィシャルも含めて。
ちとおいらも頑張らなくちゃな。彼処まで出来なくとも少しはね。
マイペースで行くにしても・・・
川上さんの凄い処はそこなんだろう。
あれだけがむしゃらなほどエネルギーを発して、果敢に挑戦する様は或る意味暑苦しい。
でも暑苦しくて其れを見る此方がモチベーションを崩してしまう可能性だってあるはずである。
だから実はそんなエネルギーで真夏なのに決して暑苦しくない。
やる気を損なわせるそれではないというのが軌跡に近い。
やはり凄い人と対峙したとき、人間は敗北感から萎えてしまうこともある。
だがそれを感じさせない川上さんはもっと凄い。
朝彼女を交え、食した吉野屋の豚丼は常に朝帰りだった若かりし日のにおいがした。
http://www.geocities.jp/shawn_christpher/
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